それまで誰も聴いたことがないタイプの日本語ロック

1978年6月9日のこと。ラジオ番組『甲斐よしひろの若いこだま』(NHK-FM)では、“ロックの日”と称して「夏よ来い!ロックンロール大特集」がオンエアされた。

DJを務めていた甲斐よしひろは、その夜の最後に「これは絶対売れる! この曲が流行んなきゃ、甲斐バンドも流行んないかもしれない」と、かなり力を込めた調子でサザンオールスターズのデビューシングル『勝手にシンドバッド』を紹介した。

まだデビュー前の新人バンドが持っていたとてつもないポテンシャルを、同じロックミュージシャンとして強く感じていたのが明らかだった。

勢いよく「♪ラララ」というコーラスから始まったアップテンポの曲は、それまで誰も聴いたことがないタイプの日本語ロックであった。