「飛べ!コンコルドの巻」(ジャンプ・コミックス第139巻収録)

今回は、引退が決まった超音速旅客機・コンコルドを、大原部長が誕生日にプレゼントされるお話をお届けする。

コンコルドは、1960年代末に開発がはじまり1975年に就航した、飛行速度マッハ(音速)2を誇る超音色ジェット機だ。旅客機にもかかわらずスマートな機体、三角に大きく広がった主翼、離着陸時に機首が折れ曲がるさまなどから、「怪鳥」とも呼ばれた。

そのスタイルと飛行速度から、明るくハイテクな社会が訪れることを無邪気に信じられていた昭和世代のキッズたちにとっては、夢の飛行機だった。初期の設定では昭和一ケタ世代の“初老”扱いだった大原部長のような年代の大人でも、「一度は乗ってみたい」と憧れを抱いていたようだ。

だが現在、みなさんがコンコルドを目にする機会はほぼないと思われる。なぜなら同機は1976年に運用を開始し、2000年代半ばに運用をほぼ終了しているからだ。また生産数はわずか20機。しかも2機は試作機で、量産されたのは先行型2機と量産型16機。

客席数と荷室の体積が少なく、燃料は大食らい、排気ガスと騒音をまき散らし、音速を突破する際には衝撃波が発生、一番稼げるアメリカの航路では音速超えの運用は禁止と、商業的には失敗したモデルなのだ。

それでも本作で部長にコンコルドをプレゼントする中川は、この機のヘビーユーザーだ。普段からプライベートジェットとしてコンコルドを愛用し、「スーパー幹事中川 パート2の巻」(ジャンプ・コミックス第145巻収録)では、最低でも8機を所有していることが確認できる。要はこの中川、「世界で一番早い旅客機を一番たくさん持っている人」だったわけだ。

確かにコンコルドのスタイルと性能は、秒単位で世界を飛び回る中川にとっては最適なものだったのかもしれない。またその希少性も、彼の嗜好性に合致したと思われる。

だが、慎重派で堅物の公務員である大原部長の場合は……? それは本作をお読みになり、お確かめください!

それでは次のページから、前代未聞の誕生日プレゼントと、マッハ2で移動する京都旅行、さらには出勤をめぐる大騒動をお楽しみください!!