次の研修をどれぐらい覚えていられるのか  

県関係者の一人は、「公益通報者保護法について、斎藤知事は政府機関と異なる、自身に有利な解釈を会見の場で主張し続けています。研修を受け内容に納得するならこれまでの主張は続けられないはずですし、逆に言い分を変えないなら研修内容を受け入れていないことになるでしょう。

また、Aさんの私的文書を県議らに拡散した井ノ本知明元総務部長も幹部職員なので受講対象に含まれます。総務部長という個人情報管理の責任者の立場で私的情報を広めた自身の行為を省みることはあるでしょうか」と指摘する。

さらに、別のことを心配する声もある。

「実は斎藤知事は、厚生労働省が公開しているハラスメント防止のための研修動画を休日に自宅で見たと、昨年7月の会見で明らかにしているんです。

しかし4月16日の記者会見で記者からこの動画の内容を覚えているかと聞かれた斎藤知事は、『詳細までは自信がないが、事業者としてのあり方があった研修だと認識している』とだけ答えています。記者からは『受けた研修の内容を1年もたたずに忘れる人が次の研修をどれぐらい覚えていられるのか』との声が出ました」(県政担当記者)

200人が一緒に受ける研修で斎藤知事の態度は変わるだろうか。

兵庫県庁(撮影/集英社オンライン)
兵庫県庁(撮影/集英社オンライン)
すべての画像を見る

※「集英社オンライン」では、今回の記事についてのご意見、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(旧Twitter)
@shuon_news  

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班