「お犬様の巻」(ジャンプ・コミックス第4巻収録)
今回は、6月7日からお届けしている「公園ブギウギ…の巻」(ジャンプ・コミックス第10巻収録)の「フータロー」と並ぶ初期『こち亀』の名脇役、「犬」が初登場するお話をお届けする。
『こち亀』では基本的に、動物を擬人化した表現は描かれない。たとえ人間並みの知能を持っているとしても、だ。ところがこの犬は、本作で初登場して以降、次第にワーナー・ブラザーズのアニメ『ルーニー・テューンズ』ばりに擬人化が進行していく。
最初は両さんをやり込めるしたたか者としてのポジションだったが、次第に両さんの相棒的な存在になっていった。
また、「恋のカウンタックの巻」(ジャンプ・コミックス第6巻収録)では、両さんや中川と一緒にレストランの席に着き、失恋した洋子(麗子登場以前の、初代『こち亀』ヒロイン枠)を慰めるために両さんとコンビを組んで芸まで披露している。
さらには、「さすらいのワンちゃんの巻」(ジャンプ・コミックス第12巻収録)では、大の犬嫌いだった麗子の態度に傷つき、一度は派出所を出て行くが、溺れそうになった麗子の危機に駆けつける……など、性格俳優張りの活躍を見せるようになっていった。
本作をお読みになって、もし犬が気に入ったなら、「山は友だち!?の巻」(ジャンプ・コミックス第29巻収録)をぜひお読みいただきたい。このエピソードでは、雪山で遭難した両さんを助けるべく、犬が大活躍している。
それでは次のページから、初期『こち亀』の名キャラクター、犬が活躍するお話をお楽しみください!!