会場近くの大阪市にお引越し

大阪・関西万博が開幕した4月13日早朝、すでに会場内には「万博おばあちゃん」の姿があった。

「やっとこの日が来たかと、感無量です。開幕の日が待ち遠しくて、夢洲が更地だったころから何度も足を運んで見守ってきました。今回も185日間毎日通います!」

そう豪語するのは、「万博おばあちゃん」の愛称で親しまれる愛知県瀬戸市の山田外美代さん。20年前に地元で開催された愛・地球博に毎日通ったことをきっかけに、当時「万博お母さん」「万博おばさん」などの愛称で親しまれた。その後も万博愛は冷めることなく、韓国や中国、ドバイなど世界各国の万博に足を運んだ。

今回の大阪・関西万博も“皆勤”を狙うべく、昨年12月に会場近くの大阪市住之江区に部屋を借り、夫と息子を引き連れて引っ越すほどの力の入れよう。会期中のチケット代や引っ越し代、交通費代など万博に毎日通うためにかかった費用は計300万円ほどだ。

開幕前の昨年9月には転倒により全治2カ月以上の大けがを負った山田さんだが、奇跡の回復力をみせ、会場では木のリングに登ったり、パビリオンを見て回るなど元気いっぱいの様子。さらに今回は自作の「万博おばあちゃんバッチ」も作成し、来場者やスタッフに配りながら交流を深めていた。

会場内で配布する自作の「万博おばあちゃんバッチ」
会場内で配布する自作の「万博おばあちゃんバッチ」

 愛・地球博から20年の時を超え、「万博おばさん」から「万博おばあちゃん」として参戦する今回の万博への意気込みを聞いた。

「『パビリオンは国の分身・分体である』ことを2005年の愛知万博で教わりました。パビリオンの衣装をはじめ、暮らしや食べ物、生活などパビリオンが発信しているメッセージを一つ一つ丁寧に見て回りたいです」(山田さん、以下同)

「万博おばあちゃん」として親しまれる山田さん
「万博おばあちゃん」として親しまれる山田さん