恋愛しないのは、自分らしく生きるため
とはいえ、恋愛をする気がまったくないわけでもないという、のののんさん。どうやら「親に孫の顔を見せてあげたい」という気持ちが、心のどこかにあるようだ。
「親や親戚から『結婚は?彼氏は?』と言われるたびに、胸が痛みます(笑)。でも、無理に恋愛をする必要はまったくないと思っているので、自分のペースでのんびり頑張れたらいいかなって。
ただ、私、とにかく理想が高くて……。子どものころからずっと『名探偵コナン』の怪盗キッドが好きで、彼みたいな人がリアルにもいたらいいのにと思い続けています。みんなからは夢を見すぎだと笑われるんですけどね(笑)。
とりあえず、あと10年、35歳までに好きな人ができたら恋愛をしてみたいし、35歳を過ぎても何もなかったら、そのときはそのときかなと(笑)」
そして、もう一人の恋愛しない女性・竹内さんは、10年先どころか、すでに老後の計画まで企てていた。
「私には、オタク仲間と一緒に高級老人ホームに入り、推しを愛でながら死ぬという夢があるんです(笑)。老後の自分がどんな沼にハマっているか楽しみですね。
これから先、もしかしたら今の生き方を後悔する瞬間が来るかもしれない。でも、ほしいものをすべて手に入れられるわけじゃないから、恋愛や結婚に限らず、歳を重ねた分だけ後悔の数が増えるのは当然のことだと思うんです。私はこれからも、自分の今の気持ちを大事にし続けたいです」
それぞれのスタンスは違えど、ありのままの姿で“今”を生きる女性たち。令和の時代は、恋愛をしなくても十分に輝ける日々をおくることもできると、彼女たちが身をもって示してくれた。
取材・文/渡辺ありさ