「和ゲーで拓け!悟りの世界!?の巻」(ジャンプ・コミックス126巻収録)

今回は、音ゲー、それも「和」にこだわったゲームが作中で次第に進化していくお話をお届けする。

本作が描かれたのは2001年。冒頭で登場する『太鼓野郎』というゲームは、いうまでもなくナムコ(現:バンダイナムコ)の『太鼓の達人』をモチーフにしている。リズムゲー、音ゲーの普及に大いに貢献したタイトルだ。

1990年代に、ソニー・コンピュータエンタテインメントの『パラッパラッパー』、コナミ(現:コナミアミューズメント)の『ビートマニア』が音ゲー市場を開拓。流れる音楽に合わせてプレイする人がリズムを刻むなどの操作を行う音ゲーは、新たなゲームジャンルを生み出したが、かなり難易度が高いことが特徴でもあった。

だが『太鼓の達人』はバチで太鼓を叩くというシンプルかつ爽快感のある操作性と、難易度の設定が可能な仕様によって、広く支持されていくように。

本作では、両さんと従兄妹の纏が『太鼓野郎』を使って和太鼓の腕を競うのだが、なぜかお祭りで使う神輿(みこし)をかつぐ体感ゲーム『神輿の達人』での勝負へと発展。

さらには木魚や鐘をドラムセットのように並べた「法事音ゲー」へと至るのだが……。いかにも『こち亀』らしい、ネタの三段活用とでもいうべきアイデアの飛躍ぶりが素晴らしい。

なおこの法事音ゲー、先日、東京都葛飾区亀有にオープンした「こち亀記念館」で「ポクポク和ゲーム!! 開け!!悟りの世界」として実現されていて、実際に木魚風のコントローラーを叩いて遊ぶことができる。気になる方は、来館を検討してみてはいかがだろう。

それでは次のページから、両さんが挑む和物音ゲーの三番勝負をお楽しみください!!