長い眠りから覚めたマツキヨココカラ

対して、業績の回復が鮮明なのが、大手ドラッグストアのマツモトキヨシとココカラファインが経営統合して2021年10月に誕生したマツキヨココカラ&カンパニーだ。2023年4-9月の売上高は、前年同期間比9.2%増の5077億円、営業利益は同32.6%増の375億円だった。通期の売上高は前期比8.3%増の1兆300億円、営業利益は同21.2%増の755億円を見込んでいる。

これは大幅な増収増益である。

マツキヨココカラは、2022年3月期の売上高は7299億円だった。業界2位のツルハの2022年5月期の売上高は9157億円。両社の間には2000億円近い売上差が生じていた。しかし、2023年度の売上高はツルハが1兆330億円で、その差は30億円にまでにじり寄る見込みだ。

■マツキヨココカラ&カンパニー業績推移 ※決算短信より筆者作成
■マツキヨココカラ&カンパニー業績推移 ※決算短信より筆者作成

マツキヨココカラの業績がこれほどまでに回復したのは、ウエルシアとは真逆の理由だ。コロナ禍の後、人々が日常を取り戻したことによる反動増である。都市部の人の流れが変わり、インバウンド需要が回復したのだ。

マツキヨココカラは繁華街に出店し、会社員や学生、外国人観光客に化粧品と医薬品を販売することに強みがあった。ウエルシアは郊外に大型店を出店し、医薬品や食品の販売で稼いでいる。ツルハもウエルシアのビジネスモデルに近い。

マツキヨココカラは、コロナ禍の眠りから目覚めたと言えるだろう。