生きる力が湧いてくるかわいさ――限界会社員・Bさんの場合

「数年前からSNSなどで“シルバニアの人形を会社に持って行くと心が落ち着く”という話を見聞きしていて、気になっていました」と話すBさん(20代)は、プードルの赤ちゃん1体とペンギンの赤ちゃん2体を持っている。

「角度を変えると表情が変わって見えるところがかわいい」と話すBさん
「角度を変えると表情が変わって見えるところがかわいい」と話すBさん

「仕事へのやる気がゼロになり、デスクにいるのがしんどくなったときは、職場のトイレに逃げ込んで推しの写真や動画を眺めて、心を落ち着かせることがありました」と、かなり追い込まれていた。

Bさんの家のシルバニア人形たち
Bさんの家のシルバニア人形たち

“かわいいと思える存在が手元にあると、より心強いかも”と考え、購入に踏み切ったというBさん。

幼少期にシルバニアに触れたことはほとんどなく、「ウサギくらいしかバリエーションはないと思っていましたが、たくさん種類があって、赤ちゃんのシルバニアも存在していることにビックリしました」と話す。

シルバニアに惹かれる理由には、やはりBさんもその小ささを挙げた。

「微妙に生命を感じる目の輝きや毛並みが、持つ者に“大事にしなくちゃ…!”と責任感を感じさせるのだと思います。シルバニアは一種のお守り的存在というか、精神の拠り所となる存在なのかもしれません」

目の輝きに生命を感じる……?
目の輝きに生命を感じる……?

Bさんは、朝のメイク時間にシルバニアたちの手を借りているという……。

「これから始まる労働に絶望し、どんよりした気分になることが多いので、鏡の横でシルバニアが応援してくれていると元気が出ます」と微笑んだ。