突然倒れ、胃を3分の2切除した新人時代
──小松社長は1986年からデニーズに入社され、長年のキャリアを経て現職に就任されました。まずは、入社当時の新人時代のお話や思い出に残っていることを教えてください。
私は大学を卒業後、新卒でホテル業界に入りました。そこでは、コックの見習いとして調理の仕事をしていたのですが、当時は大卒でコックになるという経歴は珍しく、いろんな面で大変な思いをしたのを覚えています。
ホテル業界から26歳の時にデニーズへ転職しましたが、当時からかなりの店舗数を構えていて、外食産業の勢いを感じていました。
求人情報誌を開いても見開き1ページは「すかいらーく」、もう1ページは「デニーズ」が掲載されていたりして、非常に印象深い企業だと思っていました。私自身も、学生時代からデニーズを利用していて、「オシャレでかっこいい」という憧れのブランドだったこともあり、「ぜひデニーズで働きたい」と思い、転職しました。
――入社当時はどんな仕事をされていましたか。
デニーズでの最初の仕事はキッチンでした。これは今でも変わらないのですが、入社してから数年間はキッチンを担当するのが通例となっています。最初に配属された店舗は「デニーズ 亀戸店」でした。
東京の東エリアの繁華街である錦糸町が近かったことや、バブル真っただ中の活況も相まって、昼夜問わず想像以上のお客様で賑わっていました。正直言ってかなりハードな仕事を経験していました。
入社して1年くらいしたある日、深夜勤務の途中で急に倒れてしまって。気がついたら、病院に運ばれていました。毎日仕事に没頭していて、知らず知らずのうちにストレスが溜まっていたんだと思います。