表面的なストーリーの展開を追うと……
主人公は、12年間ニューオーリンズ郊外の精神病院に隔離されてきた韓国系の女性モナ・リザ(チョン・ジョンソ)。皆既月食で月が血のように赤いブラッドムーンになった夜、頭の中で思った通りに他人の行動を制御できる超能力を身につける。
長年虐待してきた看護師を操り、拘束衣をほどいて病院からの脱走に成功したモナ・リザは、街へ出て、ハンバーガーショップで出会ったストリッパー、ボニーの家に居候することになる。
11歳の息子チャーリーと暮らすシングルマザーのボニーは、モナ・リザの特殊能力を使い、ATMから現金を引き出した老人のお金を自分に渡させることに成功する。それ以降、効率よく現金を手に入れる道具としてモナ・リザを利用し始める。
精神病院患者脱走の報せを受けて捜査を開始した黒人のハロルド巡査は、「白人とアジア系の2人の女性から催眠術のようなものをかけられてお金を取られた」という被害者たちの証言から、そのアジア系女性が脱走患者に違いないと行方を追う。