産婦人科で加害者の体液を採取すべき

ーーこうした性被害をなくすために、どんな環境が必要だと思いますか?

まず性被害に対しての理解を一人ひとりが深めていかなければならないと思います。被害者が被害を人に伝えるのは本当に勇気がいることです。だからこそ、誰かが性被害を受けたことを勇気を持って言ってくれたら、その言葉をしっかり受け止めることが大事だと思っています。

ーー性被害にあった人は、どこに相談すればいいですか?

産婦人科です。警察に繋いでくれる産婦人科もあるので、そういうところを受診する。私はレイプされたときに、産婦人科に行かなかったので加害者の体液を採取できなかったんですけど、産婦人科を受診して証拠をしっかり取って警察に繋げてもらうことを覚えておいてほしいです。証拠を残すことがどれほど大事か、今回の裁判ですごく実感しました。

あと私が相談したのは、NPO法人のレイプクライシスセンターTSUBOMIというところで、メールを送ると1週間に1回お返事が届くんですね。「あなたは本当に悪くない。悪いのは加害者であって、被害者の方は一切悪くないということを覚えておいてほしい」と言っていただいて、その言葉だけでも私はすごく助かりました。

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ーー最後に、性被害で苦しんでいる方々にメッセージをお願いします。

性被害を受けた方は本当につらい思いをしていると思いますが、悪いのは加害者であって、性被害者ではない。絶対あなたは汚くないし、一人じゃない。あと、性被害を告発する上で、「なんでそのとき言わなかったの?」「なんで何年も経ってから言うの?」というのは、本当に心のなさすぎる言葉だと思うんです。その人が、受けた被害をいつ言えるかなんてその人自身にしか分からないので。被害から何年経った後でも、言いたくなったら、行動したくなったら動きだすべきだと思います。

取材/たかまつなな(笑下村塾) 監修/公認会計士・博士 花丘ちぐさ


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