コンドーム着用した場合の男性の快感度は20%低下!?
セックス中の男性の経験にしか注目しないことが、一部の男性のコンドーム着用への抵抗感の理由ではと推測しています。私が想像する思考パターンはこうです。もしセックスが男性の経験中心のものであるのなら、男性は自分の喜びを優先して、コンドームの着用を提案することはない。一切、コンドームの話題には乗らない(そしてセックスをする相手の女性も話題にしないことを願っている)。彼のなかで、これは完全に正当化できます。
なぜなら、繰り返しになりますが、社会が彼に(そして私たちに)セックスは男性の経験であって、男性の快感であると教えているからです。
でも、快感という意味ではどうなんですか? コンドームありのセックスと、コンドームなしのセックスでは快感が違うのでしょうか? 0が普通の状態で、10が最高に快感だとしましょう。とても気持ちがよいマッサージが5のあたりだとして、コンドームなしのセックスが10だとします。この基準では、コンドームありのセックスはどのあたりになるでしょうか? 7ぐらい? それとも8? ということは、コンドームありのセックスが快感でないというわけではなく、快感度が下がるということなのです。10のところが8になるということです。
さて、ここで本当に居心地の悪い結論を導き出そうと思います。コンドームなしのセックスを男性が求めるとき、彼は女性の体を、健康を、社会的地位を、仕事を、経済的地位を、二人の関係を、そして女性の命さえ危険に晒しているのです……たった数分の、よりわずかに気持ちいいことのために。書いていて恐ろしくなってきました。考えるだけで胃が痛くなります。男性は、ほんのわずかに気持ちいいことのために、本当に女性の人生を危険に晒すのでしょうか?
ええ。晒します。そんなことは毎日起きています。道端に咲くタンポポぐらい、ありとあらゆる場所にある話です。男性が極端に配慮に欠けるとも言えますが、私はこれについては、
① 女性にとって、それが実際にどういう意味なのかを理解していない、あるいは尊重していない。
② この無関心を強化してしまう文化がある。
③ 重大な結果に繋がることを軽視してでも、喜びを最大限にしてしまう人間の性(さが)がある。
が原因ではないかと考えます。
※身体的快感の基準を1から10であると議論したとき、とある男性が教えてくれました。「コンドームありのセックスの快感度だけど、実際には9.75、9.8、9.9ぐらいの話だと思うよ。僕は男だからわかるし、違いなんてほとんどわからないよ。違いがあるなんて男が言うのは不誠実だね」ということでした。