今シーズン一気にさらなる覚醒の可能性も

さて、調子が上向いてきた佐藤輝明選手ですが、まだまだ現状には満足していないと思います。打撃フォームやタイミングの取り方などについて、今も様々な試行錯誤を繰り返していることでしょう。

例えば、足をあげて打った方がいいのか、足をあげずに打った方がいいのかという課題に対して、そもそも正解があるわけではありません。


懸命に努力した結果である過去の自分を越えていくことは、本当に難しい作業です。佐藤輝明選手も、1年目より2年目のほうが、本塁打数が減ってしまいました。
それでも、ボールを遠くに飛ばすことができる、ホームランが打てるという能力が一番の魅力である選手なので、本人も打率より、本塁打と打点で結果を残せるような形を求めていると思います。

数字で言えば30本塁打・100打点をベースに、毎年キャリアハイ更新を狙えるような選手になる要素は十分にあります。そのための過程で、どんな変化を見せてくれるのか楽しみですし、今シーズンこれから一気に覚醒する可能性も十分あると思っています。

構成 飯田隆之  写真/産経新聞社