パワーアップすることが恩返しになる

デビューわずか半年で仕事激減も、ハングリーさで危機を乗り越えた過去の自分を「褒めてあげたい」。宮沢氷魚、初写真集をリリース_3
©宮沢氷魚ファースト写真集『Next Journey』/集英社 撮影/尾身沙紀(io)

──写真集は京都と沖縄で撮影したそうですね?

スタジオでしっかりライティングを組んだ、かっこいい写真集を作ることもできました。でも僕は、7年間を経てたどり着いた、現在地を表現したくて。撮られていることを意識するよりも、オフの自分を見せたいと思ったんです。なので、旅をテーマにしました。

京都は去年、映画『レジェンド&バタフライ』の撮影で1ヶ月半〜2ヶ月くらい滞在していた場所。修学旅行で行く観光地というイメージがあったけど、撮影を通して歴史の深さや重要さを肌で感じたので、写真集のロケ地にしたいと思いました。

デビューわずか半年で仕事激減も、ハングリーさで危機を乗り越えた過去の自分を「褒めてあげたい」。宮沢氷魚、初写真集をリリース_4
©宮沢氷魚ファースト写真集『Next Journey』/集英社 撮影/尾身沙紀(io)

──沖縄は、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の舞台でした。

撮影をしたのは、朝ドラがクランクアップした2週間後くらい。本当に仲のいいクルーと旅行に行って、たまたま写真を撮ったみたいな感覚でした。枕投げをして遊んだり、ご飯を食べたり、いろんな表情の写真やロケーションが楽しめると思います。

──現在は俳優としても幅広く活躍していますが、モデルとしてデビューしたことは、宮沢さんにとってどんな意味がありますか?

これからどんなキャリアを積んでもずっと背負っていくものです。『メンズノンノ』がなかったらこの仕事を続けていないと思いますし、僕が僕ではなくなってしまう。これからも常に誇りに思いながら歩んでいきたいです。

──すごく愛がありますね。

めちゃくちゃ居心地がいい場所なんですよ。みんな家族のように仲がいいし、いい意味での競争があるし、後輩もいるから面倒を見たいと思える子たちもたくさんいる。俳優として作品に入っているときも、『メンズノンノ』という帰る場所があることは、すごく安心感がありました。

ただ、そこに甘えてしまっている自分もいて。もしもこれから仕事がうまくいかなくなったときに、「『メンズノンノ』があるから大丈夫」みたいに思いたくない。あえて厳しい環境に身を置いて、自分をプッシュする必要があると思ったんです。

もちろん、卒業することはすごく悩んだし、まだまだ恩を返せていないような気がすることもあるんです。でもやっぱり、自分の人生を次のレベルにステップアップさせるためには、今がベストだろうなって。坂口健太郎くんや成田凌くん、柳俊太郎くんたち先輩がそれぞれ活躍している姿を見ているので、自分がパワーアップしていくことが、『メンズノンノ』にできる恩返しだと思っています。