「誰が捨てたか特定できない」行政が抱える回収の限界
一方、行政側はどう動いているのか。豊島区の担当者は現状をこう語る。
「ここ2年ほど、スーツケースの放置が増えてきているという認識は確かにあります。西池袋に限ったことではなく、池袋駅付近にもよく放置されています」
区は放置場所の特定や回収などの対策を講じているが、抜本的な解決はまだ遠いようだ。
そもそも豊島区において区民がスーツケースを処分する場合、事前申し込みの上、有料の「粗大ごみ処理券」を購入する必要がある。しかし別の担当者は、「外国人旅行者向けの制度は想定していない」と明かす。
今後、旅行者向けの回収制度などを整備する予定はあるのか。
「(制度を改善する以前に)外国人旅行者が放置しているなどと特定するのが難しい状況ですから。スーツケースを持って海外から来訪しているかたが多いと実感はしている。生活衛生などをはじめとする関係部署との連携は、現在取りつつあり対処しています」
合法的に粗大ゴミを捨てる「受け皿」が整備されていない現状。神社付近で響くカラスの鳴き声と、異物として積み上がるスーツケースの山は、当面消えそうにない。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













