最後まで残る参加者の共通点

――最後の3人まで残る参加者には、何か共通点があるのでしょうか。

こればかりは正直、「分からない」としか言えないんですよね。ただひとつ言えるとすれば、これまで自分が準備してきたものに固執するのではなく、“今この瞬間”に集中できる人が残っている印象はあります。

――「今この瞬間に集中する」とは、どういうことでしょうか?

例えば、「自分はこういう人間です」と過去の実績や自己分析を語るよりも、今、目の前にいる相手とどう向き合うかに意識を向けるほうが大事だと思うんです。準備してきたものを提示するより、その場で関係性を築いていける人のほうが強いというか。

――なるほど。

「自分を分かってほしい」という気持ちで自己開示をするなら、準備してきた言葉ではなく、「今、自分はこう感じている」と伝えることのほうが、男女問わず響くんだろうなと感じています。

――改めて、10シーズンにわたり、ファイナルローズセレモニーを見守ってきた率直な思いを教えてください。

ファイナルローズを受け取る人も、受け取れない人も、どちらに対しても「良かったね」と思うんです。

――それはなぜでしょうか?

どちらにとっても、そこがひとつのスタートだからです。選ばれた人には「どうぞお幸せに」と思いますし、選ばれなかった人には「ここからまた新しい始まりだね」と感じる。どちらの経験も、その人の人生にとって意味のあるものになってほしい、という僕の願いでもありますが。

――選ばれなかった側にも、前向きな意味があると。

そうですね。人生の縮図のようなものだと思うので、そうした視点はあったほうがいい。だから僕は、どちらの立場の人も応援しています。それはもちろん、選ぶ側であるバチェラーやバチェロレッテに対しても同じ気持ちですね。

後編「『バチェラー』&『バチェロレッテ』の名物司会者・坂東工がたどりついた“真実の愛”」につづく

『バチェラー』シリーズ開始から10年にわたり司会進行役として携わってきた坂東工さん
『バチェラー』シリーズ開始から10年にわたり司会進行役として携わってきた坂東工さん
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取材・文/木下未希 撮影/村上庄吾