「金太郎、新婚旅行。」(集英社文庫・コミック版8巻収録)
美鈴のとんでもない人脈が明らかに
『サラリーマン金太郎』第81話では、金太郎と美鈴の新婚旅行が描かれる。舞台はハワイ。しかも美鈴の顔の広さがとんでもない。
行きの飛行機では当然ファーストクラス、そこでカントリーウィスキーの川井会長に声をかけられ、空港では日本大使館の領事が出迎え、到着後は美鈴のコンドミニアムへ直行。さらにゴルフ場では、財界の大物や海外の不動産王まで顔をそろえる。銀座の高級クラブのママとして生きてきた美鈴が、どれだけ特別な世界にいたのかがよくわかる。
そんな美鈴のことを、川井会長は“普通の女ではない”という目で語る。そして、美鈴ほどの女性が結婚する相手はどんな男なのか、ヒモか、よほど大きな男か、そのどちらかでなければおかしいと。
だが金太郎はそう聞かれても、まったく気後れしない。「どっちでもありません。普通の男です」と答える。そのうえで、美鈴についてもこう言う。
「美鈴も普通の女です」
美鈴はたしかに特別な世界にいる。金も人脈もあり、普通の男なら気後れしてもおかしくない。だが金太郎は、美鈴を“手の届かない特別な女”として見ていない。ただ、一人の女として見ているのだ。
特別な人に見える相手でも、結局は同じ人間だ。だからこそ美鈴は金太郎を選び、金太郎もまた美鈴を選んだのだろう。























