「遺体の発見を遅らせるような工作も散見された」

一方で、別の近隣住民からはこんな証言もあった。

「毎年春になると、平日の昼間に『お母さん開けてよ』と閉め出された子どもの声が何度か聞こえることがあった。閉め出されていたのは小学校低学年か中学年くらいの子。朝に小学生が登校している様子を見ていたので、学校は休みではないはず。聞こえる時間帯はバラバラでした。数年前かな、一度、夜に閉め出されていたときは、さすがに警察を呼ぼうかと迷いました」(別の近隣住民・40代)

では野村容疑者はどのような女性だったのか。ある近隣住民は当時の取材に対し、彼女の印象をこう語っていた。

「奥さんを見たのは5年前で、近くから引っ越してきたと聞きました。3、4年前に会った時は金髪で、派手できれいな方でしたよ。私ら世代で言う『ジュリアナ東京』にいそうな感じで、家の前で子どもを遊ばせたりしていました。お子さんが3人と、ネコも3匹いましたね。けれども最近はあまり見かけず、夕飯のおすそ分けに行くと、出てくるのはいつもご主人でしたが……」

夜中に出かけていく姿なども目撃されていた野村容疑者。彼女はなぜ、子どもを手にかけなくてはならなかったのか――。警察が調べを進める中で明らかになったのは、家族に隠し通していた “知られざる顔”だった。

「野村容疑者が乗っていた車の中から、自宅から約5.5キロ離れた練馬区にあるマンションの賃貸契約書が見つかった。契約書は野村容疑者名義で昨年3月から借りられており、警察が事件から3日後の12月22日にこの一室を捜索したところ、寝室のクローゼットから、中窪さんの遺体が見つかったのです」(前出・記者)

亡くなった母親名義で借りていた中窪さんが住んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)
亡くなった母親名義で借りていた中窪さんが住んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)

遺体は目張りされたクローゼットの奥に、背中を丸めるようにして横たわっていたという。腹部や太もも、背中などに10カ所以上の刺し傷や切り傷があり、解体を試みたかのような痕跡もあった。

「死因は刺されたことによる出血性ショックで、寝込みを襲われたと見られています。室内のソファの上からは、犯行に使ったとみられる、牛刀のような刃物も見つかっている。部屋には空気清浄機が設置されて常時稼働している状況で、なおかつ遺体の上には大量の防腐剤が置かれるなど、遺体の発見を遅らせるような工作も散見された」(同前)

事件直後、自宅付近には菓子が供えられていた(撮影/集英社オンライン)
事件直後、自宅付近には菓子が供えられていた(撮影/集英社オンライン)