中窪さんの身体には十数カ所の刺し傷や切り傷が

中窪さんの遺体が見つかったのは、東京都練馬区南田中のマンションの一室だった。西東京市では19日、母親と息子3人が自宅内で倒れているのが見つかり、4人ともその後、死亡が確認されている。

ある捜査関係者は、「中窪さんは母親の知人で“仲のいい間柄”だった。何らかの原因で母親とトラブルになった可能性が高い。一家の自宅では中窪さんと母親の手紙も見つかっている。中窪さんの事件が起きたあとに、一家心中事件が起きたとみられる」と話す。

中窪さんは今年3月からこのマンションに一人で暮らしていたという。

「19日に西東京で母親と息子3人が倒れているのが見つかった事件で、家と車内を捜索すると、母親名義の南田中のマンションの契約書が見つかったのです。関係先として捜索する必要があるとして、22日に田無署の捜査員が捜索差し押さえ状を持って入りました。

そこでテープで目張りされた寝室のクローゼット内で男性を発見しました。そして午後7時50分、臨場した救急隊員が社会死(身体の状態から誰が見ても亡くなっている状態)と認定したのです。

亡くなった母親名義で借りていた中窪さんが住んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)
亡くなった母親名義で借りていた中窪さんが住んでいたマンション(撮影/集英社オンライン)
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現在、司法解剖が行なわれていますが、中窪さんの身体には十数カ所の刺し傷や切り傷が見つかっています。特に、腹部、左大腿(だいたい)部、右肩背部、右人さし指の付け根の4カ所の傷が深いです。遺体は腐敗が進んでおり、リビングのソファの上から牛刀と見られる刃物が見つかっています」(社会部記者)

西東京市で起きた無理心中とみられる事件と練馬区での事件では、第三者の関与を疑わせる証跡はない。ともに部屋は完全な施錠状態であり、誰かが逃走している状況もないという。

現場を捜査する捜査員(撮影/集英社オンライン)
現場を捜査する捜査員(撮影/集英社オンライン)