「犯罪手口の変化などを勘案し、より堅固な自販機が製造されています」
自動販売機の防犯対策を講じているのは飲料メーカーにとどまらない。
前出の日本自動販売システム機械工業会の担当者は、防犯対策の現状についてこう話す。
「当会では、自販機堅牢化基準を制定しており、屋外設置の飲料とタバコ自販機を適用対象として、容易に入手できる工具による扉のこじ開けや錠前破壊を防止するため、自販機本体の強化すべき部位の特定と、その部位の材質、鋼板などの厚さ、構造、防御性能の試験方法などを規定しています。
基準は、日本自動販売システム機械工業会に属する製造メーカーのみに公開され、犯罪手口の変化などを勘案し、随時見直しを行い、より堅固な自販機が製造されています。加えて、各自販機運営事業者様のご判断により、外付けの防犯用ドアロックを取り付けるなどの防犯対策を推進しています」
キャッシュレス決済対応の自動販売機の増加は窃盗被害の抑止につながっているのか。
「キャッシュレス決済端末の有無や現場の運用は所有者である飲料メーカーの意向によるものが大きい」としたうえで、次のように説明する。
「当会としては、キャッシュレス専用自販機自体の普及は進んでおらず、現金との併用が主流でありますので、状況に大きな変化は見られないと考えますが、現金取扱量が減ることで被害額を抑えられる可能性はあります」
同担当者は、自動販売機の安全性向上や被害防止に向けて、「堅牢化基準の周知徹底や新たな手口に対する抑止策の検討」を推進していくと話した。
SNSなどでは「自動販売機は日本の治安の良さの象徴」との声もあるが、被害が完全に収まる見通しは立っていない。飲料メーカーや業界団体には、引き続き対応が求められそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













