立ち入り禁止場所への侵入は「軽犯罪法違反」にあたる可能性も

「立ち入り禁止」とされることも多い消波ブロック設置場所。そこへ無断で立ち入る行為は「軽犯罪法違反」にあたり、法令により処罰される可能性がある。

広い範囲で立ち入りを制限しているある漁港の関係者は、「立ち入られるケースは多い」としたうえで、取り締まりの難しさについて次のように話す。

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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「侵入したところをカメラなどで記録していないと、警察も対応できません。警察が行為をその場で見た場合は、軽犯罪法違反で処罰しています」

立ち入りの多くは釣り人によるもので、件数は減っていないという。

「立ち入り禁止措置がまだ十分に進んでいないのが実情です。フェンスを設置しても容易に乗り越えられてしまうケースもあり、現在も課題として対策に取り組んでいます」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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周知が十分に進んでいない消波ブロックのリスクについて、日本水難救済会の担当者は「消波ブロックは、波を弱めるために防波堤のへりなどに設置されるもので、もともと波の高い場所に置かれているものです」としたうえで、主に3つの危険性があると指摘する。

「(消波ブロックが設置される場所は)穏やかな波のときもありますが、一般的に高波が発生する可能性が高い場所です。その上に乗るということは、突然の高波にさらわれる危険性が高いということです。

2点目は、足が滑ったり、高波にさらわれたりして転落してしまった場合、下のブロックに頭などを打ち付けて、骨折や重篤なけがにつながるおそれがあります。

3点目は、ブロックのすきまにはまってしまうと、海上保安庁のヘリが上空から救助しようとしたり、あるいは巡視艇で海から近づこうとしてもアクセスできず、救助が極めて困難になる点です」

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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続けて、一見海が穏やかに見えても突然高波が押し寄せるケースがあると説明する。

「専門用語で『一発大波』と呼ばれる現象があります。例えば50センチ程度の波でも、いろいろな方向から寄せてきたものが重なり合ったタイミングで、その倍や3倍の波が発生することがあります。非常に怖い現象です。

『この波なら大丈夫だろう』と思っていても、突然、高波がドンと来てのまれてしまうことがあります。もともとそうした高波が予想される場所に設置してあるのが消波ブロックです。

ですから『大丈夫』と思って上で遊んだり釣りをしたりしていると、そういう高波に飲まれて転落し、けがを負ったうえ救助も困難という状況になる。そういう危険があります」