「バズ狙いじゃない」貼り紙の本当の理由

3月27日に店の窓に「子供だけラーメン無料」の貼り紙をしていることをX投稿した星野さん。その投稿は784万インプレッションと大注目された。

投稿には数日前に報道された「女子高生が米を万引きした」というニュースを受けて、いたたまれなくなった心境をつづったものだった。星野さんは言う。

「俺は朝6時半から仕込みしてるんですけど、ニュースで17歳の高校生が米5kgをスーパーから万引きして追いかけてきた従業員の足を蹴ったっていうのを見たんです。

女子高生が米万引きって世の中どうなってんだよって思ってさ。お金がなくて、食べ物を盗む子どもがいると心がえぐられるじゃないですか。今回の張り出しはそんな大それたことじゃないんですよ」

話題となった貼り紙の投稿(ラーメン ノックアウト南花畑本店Xより)
話題となった貼り紙の投稿(ラーメン ノックアウト南花畑本店Xより)
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星野さんがニュースで見た事件はこのようなものだった。

3月25日正午頃、札幌市白石区のスーパーマーケットで女子高校生(17歳)が米1袋(販売価格4838円)を盗んだところを警備員が見つけて事務所に連れて行くも、逃走。その後、追いかけてきた従業員の足を蹴ったというものだった。

従業員が通報し駆けつけた警察官により事後強盗の疑いで逮捕された。星野さんは言う。

「べつにバズりたいと思って投稿したんじゃないよ。そんなの思ったこともない。実は貼り紙をしたのは投稿した3月27日よりもっと前のことなんですよ。

その前に大阪でシングルマザーが2人の子どもを放置して死なせちゃった事件をもとに作られた映画『子宮に沈める』を見て、たまんなくなっちゃってさ。

俺の住むこの街にも映画の中のような親子がいるかもしれない。どうしたら親子は助けられたのかって。俺ができることは、腹すかしたらラーメン食いに来いって言うくらいだから」

『ラーメン ノックアウト』の店長・星野昌志さん(撮影/集英社オンライン)
『ラーメン ノックアウト』の店長・星野昌志さん(撮影/集英社オンライン)