1箇所に全員が集まって同じ時間を共有することは出来ないか

ボブ・ディランのように、全国各地から大勢の人たちが集まるようなコンサートをしたい。

吉田拓郎がそう思ったのは、1974年の秋のこと。

1971年に中津川で催された『第3回全日本フォークジャンボリー』への出演を機に、吉田拓郎は多くの若者たちからの支持を集め、ラジオ・パーソナリティとしても人気を博していた。

1970年6月『イメージの詩/マークII 』でデビューした吉田拓郎。写真は『GOLDEN☆BEST 吉田拓郎~Words & Melodies~』(2011年5月18日発売、Sony Music)のジャケット
1970年6月『イメージの詩/マークII 』でデビューした吉田拓郎。写真は『GOLDEN☆BEST 吉田拓郎~Words & Melodies~』(2011年5月18日発売、Sony Music)のジャケット
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コンサートで各地を巡ったり、同会場で連続公演をしたりという日々の中で、1箇所に全員が集まって同じ時間を共有することは出来ないかと考え始める。

大規模コンサートを実現する上でまず課題となるのが会場だった。

中津川をはじめいくつかの会場と交渉した末に決まったのは、静岡県掛川市にあるオープンしたばかりのヤマハのリゾート施設『つま恋』の多目的広場だった。

時間帯は、夏にやるのであれば炎天下の昼を避けて夕方頃からスタートし、終電がなくなってから交通機関が再び動き出す翌朝まで、夜通しで続けるのが最善ではないかという結論に至る。

オールナイトで行なわれた伝説のコンサート「つま恋」。写真はDVD『コンサート・イン・つま恋 '75』(2003年11月19日発売、Sony Music)のジャケット
オールナイトで行なわれた伝説のコンサート「つま恋」。写真はDVD『コンサート・イン・つま恋 '75』(2003年11月19日発売、Sony Music)のジャケット