「以前から夫が全く育児を手伝ってくれないことにも不満がありました」

千葉市中央区の静かな住宅街に、激しいサイレンの音が響き渡ったのは、29日の日曜日の夜のことだった。捜査関係者が明かす。

「110番通報があったのは29日の午後9時48分でした。被害者の妹から『義理の姉が兄を刺した』という内容で、現場に駆けつけた時にはすでに妻の姿はありませんでした。

警察が周辺を捜索していたところ、3時間半後に、妻が男児を抱いてタクシーで戻ってきた。実況見分のなかで本人と特定できる反応を示したため、緊急逮捕に至りました」

現場となったアパート(撮影/集英社オンライン)
現場となったアパート(撮影/集英社オンライン)
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警察の取り調べに対し、まみ容疑者は「私が刺しました」と容疑を認めているが、凶行の引き金となったのは、皮肉にも彼女なりの「善意」だったようだ。前出の捜査関係者によると、こうも供述しているという。

「夫の実家に帰った際、義理の両親に数万円を渡したんです。それを夫に話したところ、『なに勝手なことをやってるんだ』と強く責められました。私は少しでも生活を支えてあげられたらと思ってやったことなのに。

以前から夫が全く育児を手伝ってくれないことにも不満がありました。その場でカッとなって、自宅にあった包丁で刺してしまいました。現場から離れた理由については、冷静になろうとしたからです」

命を落とした夫の真稀さんは、若くして建設会社を営んでいた。ここ数年に創業したばかりの同社ホームページには、真稀さんの実直な仕事ぶりが伺える言葉が並んでいる。

<私たちは、誠実な仕事で信頼を築くことをモットーにしています。防水や塗装、足場などの各分野で確かな施工を行い、仲間たちと力を合わせて安全で高品質な現場づくりを心がけています>

代表挨拶の欄では、自らの使命をこう綴っていた。

<建物は暮らしや仕事を支える大切な『器』です。その価値を守り、安心して長く使っていただくことが、私たちの使命です。2025年には大通り沿いに新しい事務所を設け、より多くの方に名前を知っていただけるよう、従業員一同成長してまいります。街を支える力として歩み続けてまいります>

死亡した真稀さん(左)と妻のまみ容疑者(本人SNSより)
死亡した真稀さん(左)と妻のまみ容疑者(本人SNSより)