大山選手のFA騒動と「赤いタオル」

――大山選手が国内FA(フリーエージェント)を宣言した2024年、さばかんさんは配信で「ファン感謝デー(ファン感)に行かれる人は、大山選手の赤い(推し)タオルを掲げてほしい」と呼びかけましたね。

はい。実は、あれには前段があって。DeNAベイスターズの前監督・三浦大輔さんが現役時代(2008年)にFA宣言した際、「DeNAに残留しようか、タイガースに移籍しようか」と迷っていたと言われるんですが、ファン感で、ある子どもに「行かないで」と呼びかけられたこともあって、最終的に残留を決めたそうなんです。

そこで、大山選手もファンの皆さんが掲げる「赤いタオル」を見たら、きっと残留を決断してくれるのではと。

新刊『「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう マーケッターが気づいた「効果と法則」』の刊行が話題の牛窪恵さん(写真/本人提供)
新刊『「幸福感」に満たされたいなら阪神ファンを知りましょう マーケッターが気づいた「効果と法則」』の刊行が話題の牛窪恵さん(写真/本人提供)

――実際、多くの皆さんが「赤いタオル」を掲げてくださった。私もあの光景に、感動しました。

ですよね。僕はファン感には行けなかったんですが、大山選手がのちの残留インタビューで「多くの僕の(名前入りの)赤いタオルを広げてもらって、すごく嬉しかった」と答えたことを知った瞬間、掲げて下さった方々に、心から「ありがとう」と伝えました。僕自身も感謝を伝えて、幸せな気持ちになりました。

――まさにそれが、新刊でも書いた「情動伝染効果(Emotional Contagion Effect)」。とくに感謝に関する研究では、された人以上にした人のほうが、幸せを実感しやすいことが分かっているんです。

そうなんですね!阪神ファン同士の強い絆があればこそ、ですね。