さばかん流「推し活中毒」と距離感

――統計的にみても、阪神ファンは熱量が高い。半面、推し活の弊害についてはどう考えますか?

熱狂的なだけに、僕自身も負けが込むと腹が立ったり、イライラしたりすることがあります。そんなときは「今、野球を見られている幸せ」を思い出すんです。コーチや監督、選手がいるからこそ、いまこうして試合を見られるんだ、というリスペクトや、「見させてもらっている」という感覚も大事ですね。

――私自身、それがなかなか難しいんですが、「意識的に切り替える」ということ?

はい。カッとなったら、「いかんいかん」と自省する。采配についても、時には「あの選手を起用してくれればいいのに」などと思うこともありますが、最後には「いや、でも一番近くで見ている監督やコーチが一番分かっているはずだから」と考えるようにしています。
配信では、同様にカッとなった視聴者から、攻撃的なコメントが来ることもありますが、「選んだのは監督ですから、見てみましょう」と呼びかけたりします。

さばかんさんのYouTubeチャンネル
さばかんさんのYouTubeチャンネル

――推し活は「中毒性」も高いとされますが、ご自身の対策は?

僕自身は、配信でアウトプットすること自体が、ストレス発散や適切な距離感を保つきっかけになっている気がします。ファンの皆さんに向けて言葉にすることで、気持ちのモヤモヤや熱狂的な思いが、客観的に整理される部分がある。

あとは、複数の趣味を持つことで、熱狂を分散することでしょうか。音楽が大好きなので、野球や阪神タイガースオンリーにならないよう、ライブにも積極的に行くようにしています。

――まさに後者も、新刊でご紹介している内容です(笑)。あとは、推し活消費についてはいかがですか?

僕も結構、グッズとか買っちゃうほうなので、「買い過ぎたかな」と思うときは、あえて配信で言うようにしています。すると、視聴者の人達が「使い過ぎやで」など注意してくれるんです。

阪神ファンは、横の繋がりが強い「関西マインド」をもつ人も多いので、良かれと思っていろいろ助言してくれる。そのことで、自然と消費にブレーキがかかるんです(笑)。