「『ランキング上位になりたいから』と頼まれて300万円を店に振り込みました」
悪質ホストクラブ問題による改正法案。女性らは「女風の悪質性はまだ世に認知されていない。現時点では民事訴訟するほかない」と訴える。女風の悪質性とは一体どんなものか。
まず話を聞いたのは都内在住の会社経営者・吉田さん(36歳、仮名)だ。
「30代前半まで仕事一筋で、仕事仲間からは『仕事の鬼』と言われてきました。恋愛とは程遠い日々で、ふと『女性扱いされたい』という思いに駆られました。
女風のサービスとはそういう女性の受け皿でもあると思い、利用してみたんです。でも結局その思いが叶うことはなく、セラピスト(男性従業員)に店のランキング争いのため利用されたんです」
ランキング争いとは、一部の大手女風店には売上などを競うランキングがあり、大々的な表彰式を行なうなど、まるでホストクラブと同じようなイベントを行なっているそうだ。
吉田さんは、そのランキングでセラピストが上位になるために利用されたというのだ。一体、どう利用されたというのか。
「予約時に前払いしたり、現地払いしたりするのが通常ですが、私はセラピストに『ランキング上位になりたい。近い将来、自分の店を持ちたい』と頼まれ、2024年5月に300万円を店に振り込みました。
そのサービスはホテルではなくセラピストの家で受けたり、『大切な存在』とか『もっと関係を深めたい』などの色恋が始まり、1年弱で1000万円近く散財しました」
しかしなぜサービスを受ける前に入金をしてしまうのかと問うと「若い子が頑張って自分を売り込むために、必死な行動をしてるので応援したい一心でした」と言う。
女性扱いされる目的でサービスを使用したのに、結局は若いセラピストの願望を叶えるためにただ金を貢いでしまう結果となった。
「後でわかったことですが、そのセラピストには彼女もいました。『いない』と騙され、お金を搾取されたんです。この2年ほど女風の女性客と交流することでわかったことですが、そうやってセラピスト達に利用されている女性はかなり多いと聞きます」
これまで集英社オンラインでも、某大手女風グループ店の男性セラピストに約500万円近く注ぎ込んだアツコさん(31歳)の事案を取り上げた。アツコさんは「不当利得返還請求の民事訴訟を起こし、セラピストに対し約120万円の支払いを命じる判決が下されました」と言う。














