幸福を実感するカギは「期待しすぎない」こと?
――ここ数年は、40試合前後でしょうか。毎日放送「よんチャンTV」で、コメンテーターとしてご一緒する、タイガースOBの掛布雅之さんには、「牛窪さん、僕より多く球場に行ってますよ」と呆れられています(笑)。さばかんさんも、子どもの頃から通算すると、かなりの現地観戦を?
ええ、トータルでは100試合以上は行っていると思います。ただ最近は、配信のほうが楽しくなって、現地より画面で(配信しながら)見る機会が増えました。ファンの皆さんと一緒に試合を共有しながら配信するのが楽しいんです。まあ、チケットも以前に増して取りにくくなりましたし。
――確かに! ほんと、タイガース戦のチケットは毎年、大争奪戦ですよね。現地ではどんな観戦スタイルを?
基本はライトスタンドで、ユニフォームを着て応援歌も歌います。ただ牛窪さんのように、飲み食いもせず必死に応援し続けるというよりは、球場飯を食べたり、スマホのアプリで「一球速報」(スポーツナビ)のデータを見たりしながら楽しむことも多いです。
――ギクッ。確かに、私の観戦スタイルは、ご一緒する方々から「修行僧のようだ」と言われます。とにかく集中して、応援のことしか考えないので。ところで、2023年の優勝の瞬間は、どんな気持ちでしたか?
新鮮な、感動体験でした。僕は2001年生まれなので、2003年や2005年のリーグ優勝のときはまだ幼な過ぎて、正直あまり覚えてなかったんです。もっとも、2023年も終盤まで確信は持てなかったですね。
――分かります。阪神ファンには、よく言われる「優勝のジンクス」がありますからね。
ええ。「週刊ベースボール」(ベースボール・マガジン社)が優勝に向けて特集すると優勝できないとか、テレビで「優勝スペシャル」をやると流れが変わるとか。なので、努めて「期待しすぎないように」していました(笑)。
――実は、期待しすぎないほうが、幸福感を実感しやすい。まさに、それが本書の序盤で紹介している「報酬の予測誤差」です。脳のドーパミン神経細胞に関わる概念なんですが、阪神ファンは、おそらく自分でも気づかないうちに、こうした幸福感に繋がる行動を多々とっている。それが今回、本を書いたきっかけです。
そうなんですね!?
構成/牛窪恵












