日本の王子様がゲイを演じる
〇日本テレビ日曜ドラマ『ぼくたちん家』
及川光博と手越祐也という日本を代表する王子様(?)が“ゲイの恋”をまっすぐに演じる、社会の“すみっこ”に生きる人々の愛の物語。
セリフも演出も穏やかで、でも一言ひとことが心に残る。日テレシナリオライターコンテスト審査員特別賞を受賞した松本優紀によるオリジナル脚本で、重いテーマを扱いながらも、どこかユーモラスで希望がある。
SNSでは「癒された」「優しい世界」「ミッチーがぴったり」と温かな声が並ぶ。日曜の夜に心をゆるめてくれる、そんなドラマが生まれた。
そしてまだ、秋ドラマは始まったばかり。野木亜紀子×大泉洋の『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日系)、競馬界のリアルを描くTBS日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』……。名前を聞くだけで期待がふくらむ顔ぶれがそろう。この秋は、ソファの上で日本のドラマに溺れる予感しかしない。
文/ライター神山