『あんぱん』最終回の感想は…
国民的アニメ・絵本『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと、その妻・暢(のぶ)の夫婦をモデルに、戦中戦後と人生の荒波を乗り越える中で、2人が“逆転しない正義”に行き着くまでを描いた朝ドラ『あんぱん』。
最終週「愛と勇気だけが友達さ」では、『アンパンマン』がアニメ化され、ついに日本中の子どもたちのヒーローになったところまでが描かれ、9月26日に130回にわたる物語は完結した。
SNS上では〈半年間楽しかった〉〈終わって寂しい〉などの声が相次いだが、朝ドラ評論家の半澤則吉さんは、この最終回をどうみたのだろうか。
「最終回直前の129回目で、『アンパンマン』がアニメ化し、みんなが認知している“やなせたかしの成功”をようやく見ることができた。正直、あそこが一番のピークでした。物語後半、『いつアンパンマン作るんだよ…』ってやきもきしてたんですが、漫画家として大成しない日々が長かった分、2人の苦労が報われた瞬間は涙が出てきて…ここまで引っ張った甲斐がありましたね」(半澤氏、以下同)
と絶賛。一方で、こんな想いも。
「基本、嵩(たかし)の妻・のぶの物語ではあるのですが、嵩の制作シーンや手塚治虫など昭和の偉人たちのシーンをもっとじっくり見たかった気もします。さらに欲を言えば、『アンパンマン』ヒット後の世界も見てみたかった気もしますが…完成で終わらず成功で着地できたのはホッとしました」
主演を務めた今田美桜と北村匠海、2人の演技を称賛しつつ、「来週放送されるスピンオフで何が描かれるのか」と期待をのぞかせた。