「5000万円貯まったら」アーリーリタイアをしていい?

目標金額までお金が貯まったら、FIREならぬ、アーリーリタイアを考える人も出てくるでしょう。

もちろん、労働収入なしに生活が成り立つ算段が立っているのであれば、仕事を辞めても問題はありません。ただ、いくつかの注意点があります。

一つ目は、アーリーリタイア後の収支を改めて見直すこと。できれば、ファイナンシャルプランナーなど、外部の目で収支に問題ないかを確認してもらいましょう。

年金を貰えるまでの収入を投資資金からの利回りで賄おうと考えている場合、これまでと同様の投資環境が継続すると考えると危険です。

景気低迷期には投資資産の価値が数年単位で上昇しないということもありうるので、その間に元本を取り崩してもその後の収支に問題がないか検証しておくと安全です。

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年金に一定程度頼る場合、そもそも年金受給資格を満たしているか(国民年金は10年以上、厚生年金は1か月以上)、想定年金受給額に誤りがないか、早めに年金を貰う(繰り上げ受給をする)としたら減額率が合っているかといったことは、自分だけで確認していると間違いがあるかもしれません。

支出は現役時代より幾分か減らすとして、大きな臨時支出、例えば、子どもの進学費用、車の買い替え、家のリフォームなどが将来計画に含まれているかも、第三者の目を入れて確認してもらいましょう。

注意点の二つ目は、家族の同意を得ること。急に仕事を辞めましたなんてことは普通しないと思いますが、将来に大きな影響を与えることですから、単身者ならまだしも、パートナーがいるなら事前に十分に話し合っておくのは大切です。

仮に、リタイア後の収入として、パートナーからの所得もあてる想定であれば、生活費の負担割合をお互いが納得できるレベルで決めておかないと、将来に禍根を残します。

私はパートナーと、セミリタイアをしたら日本や世界を転々と生活するのが楽しそうと定期的に話しています。将来的にどこでどんな生活をしたいか、パートナーとのすり合わせは必須です。