「お金を増やす方程式」は「資産=(①収入-②支出)+(貯蓄×③利回り)」
これから資産形成をしたい、または、すでにある資産をもっと増やしたいという皆さんに最初に頭に入れておいてほしい「お金の方程式」があります。それは、
資産=(①収入ー②支出)+(貯蓄×③利回り)
というものです。
この方程式が意味することはシンプルです。資産を増やしたければ、①収入を増やし、②支出を減らし、③貯蓄の一部を投資で増やす(投資によって増えるお金=利回りを得る)、たったこれだけのことです。
このシンプルな方程式を最初に認識してほしいのは、ご自身が資産を増やすために行っていることが、方程式のどの部分に当たるかを自覚し、総合的に資産を増やしてほしいからです。
最近は副業を解禁する企業も増えてきたため、平日の仕事に加えて、夜や休日に個人事業主として働いている人もいるかと思います。ただ、副業で収入が増えても、生活水準を上げて支出を増やしてしまったら、貯蓄はそれほど増えません。
また、生活情報誌を見れば、節約情報が頻繁に特集されています。それだけ節約好きな人が多いのでしょう。ただ、こまめに電気を消す、セールの時に安価に購入した食材を冷凍する、オフシーズンに格安航空券で旅行をするといった節約方法を長いこと続けて、100万円の貯金ができたとて、この100万円を今の金利水準で10年、20年の間、銀行に預けていてもほぼ100万円から変わりません。
一方で、100万円すべてを投資に回したとします。何に投資をするか次第であるものの、先進国企業に株式投資をしていたら10年で1.5倍ぐらいに増えることはありえます。しかし、1.5倍でも150万円にしかなりません。
資産を効率的に増やしたければ、収入を増やし、支出を減らし、貯蓄を投資するという、三つすべてを総合的に行う必要があります。どれか一つだけを一生懸命追求しても限界があるのです。
ただ、三つの要素の一つが苦手な人、例えば節約がどうしてもできなくて支出を減らせないという人は、収入を増やし、資産を増やすことに注力すればいいとも言えます。
ここからは、「お金を増やす方程式」の構成要素である収入の増やし方、支出の減らし方、そして投資の仕方を、それぞれ具体的に説明していきます。できるだけ早く資産形成をしたいのであれば、この三つを総合的に実践することを意識してください。