昨年のセンバツ王者、健大高崎の連覇は?

センバツ連覇を狙う健大高崎は、初日の第3試合にいきなり名将・馬淵史郎監督率いる明徳義塾と激突する。

今大会では、両校とも優勝候補に名前が挙がっており、初日から大会を大いに盛り上げてくれそうだ。

昨年のセンパツではチーム打率1位を誇った健大高崎の強力打線。今大会の出場校のなかでも、昨秋の公式戦チーム打率が2位となっており、その攻撃力は健在だ。そして、健大高崎は春に強い。昨年の優勝ばかり目立っているが、センバツではベスト4に1度、ベスト8に2度進出している。安定した戦績から春の戦い方を知っていると言えそうだ。

高崎市役所を訪問した健大高崎野球部(高崎市Facebookより)
高崎市役所を訪問した健大高崎野球部(高崎市Facebookより)

しかし、不安要素も多い。まずは投手陣。昨春は石垣元気と佐藤龍月のWエースで頂点に立ったが、佐藤は昨年8月にトミー・ジョン手術を受けたため、野手としてメンバー登録された。

世代ナンバー1右腕の呼び声高い石垣元気も秋季大会では4試合で奪三振33、防御率2.08を記録するも本調子ではないように見えた。さらに、3月14日に健大高崎を率いる青栁博文監督は石垣が左脇腹を故障していることを明かした。本人は「試合までには間に合う」としているが、不安な状態であることに変わりはない。

ケガの佐藤と不安要素の多い石垣の穴を埋めることを期待されるのがスリークオーター左腕の下重賢慎だ。下重は秋季大会では5試合に登板し、30回1/3を投げて失点はわずかに1点。防御率は0.30で、最速145km/hもマークした。

昨夏の甲子園も経験しており、ゲームメイク力があることから、下重を先発として起用し、最速158キロの速球をもつ石垣を後ろに回す起用法がよさそうだ昨年秋の関東大会での横浜との決勝では延長タイブレークまでもつれたことを考えてもチーム力は確か。昨春のような投手運用ができれば連覇も大いに狙えるだろう。