「突入!」の掛け声で警察犬を伴った約10人のSIT隊員が民家に入り…
現場は東京都交通局の日暮里・舎人ライナーの終点・見沼代親水公園駅から西へ約500メートルの住宅街の一角。パトカーや救急車に加え、装甲車も3台出動し、警視庁捜査1課の特殊部隊SITが防護服を装備して臨場するなど物々しい雰囲気に包まれた。
午後7時59分、「突入!」の掛け声で警察犬を伴った約10人のSIT隊員が民家に入り、男性の死亡を確認した。周辺住民を含めてけが人はなかった。
近くの住民が突入劇をこう振り返る。
「夕方に帰宅したら外が警察官だらけだったから『なんかあったの?』と女房に聞いたら、『近くで立てこもりがあったのよ』ってスマホでニュース映像を見せるんですよ。ウチの家も一瞬、ほんの少し映っていてびっくりだわ」
夏の夜の住宅街を震撼させた猟銃男は、近所ではちょっとした有名人だった。近くに住む50代の男性が取材にこう証言した。
「あの家は40年ぐらい前から父親と兄弟の男3人が暮らしてたんだけど、オヤジも兄貴も見なくなり、3年ぐらい前から弟だけになってたんだ。だから今回立てこもったのはその弟のほうですよ。
まあ喜怒哀楽が激しい人で、日中は壁をなにかで叩く音がパンパンパンと聞こえていたのよ。俺の実家がとなりの家だからわかる。気分いいと、笑顔で挨拶してくるし、気分悪いとこっちが挨拶してもガン無視よ。
個人タクシーの運転手だったはずだよ、個タクの車が朝とか夜に停まっていたからね。ここ1〜2年で電気自動車っぽい新しいタクシーに乗り換えていたな」