“みのだめ”誕生秘話
イギリス発祥のクイズ番組「クイズ$ミリオネア」は、最高賞金1000万円をかけクイズに答えていく内容で、フジテレビ系列で2000年4月~2007年3月までレギュラー放送され、2013年1月まで計14回特番放送が続いた。一般枠の出演者のみならず、数々の有名タレントやスポーツ選手も出演。
番組中にみのさんが挑戦者に言う「ファイナルアンサー」は流行語にもなり、社会現象を巻き起こした。
なかでもみどころの一つとなったのが、挑戦者の「ファイナルアンサー」後、みのさんが正解か否かを告げるまでためつづける、通称“みのだめ”だ。
「当時、海外オリジナル版でも司会者が挑戦者を焦らすように間をためることがあったので、『これをみのさんにも実行してもらおう』と思い、初収録のスタジオ、番組が盛り上がってきたところで、
『みのさん、ここで、発表の前にちょっぴりためてみましょうか?』と提案したら、『なんで?』と聞かれたので、『運命の答えがわかる前に、みのさんがまるで昔の日本映画のスターのように、ぐーっと挑戦者の顔を見つめたらドキドキして面白いと思いませんか? 例えば往年の片岡千恵蔵さんのように!』と言いました。
すると、みのさんが鼻を膨らませながら『フン』と返事をしました。そして、収録が再開されると、しっかり間をとってくれて、『どう?』みたいな顔で私のほうを見てきたんです」(伊藤さん、以下同)
そんな伊藤さんからの提案と、それを受けたみのさんの挑戦が繰り返されるうち、みのさんのためる時間がどんどん長くなり、表情がますます豊かになり、挑戦者との間に見事な人間ドラマを生み出す“みのだめ”が誕生したという。