加害者は通常登校、被害者は別室へ…逆転した学校対応

「いじめ発覚後にお話した時、市の教育長は『被害者である本人を一番に考えますよ』とおっしゃってくれていました。

しかしその後の学校や教育委員会の対応は思っていたものとは、全く違うものだったのです」(母親)

A子さんの母は当時の学校と教育委員会の対応をそう振り返る。

いじめ発覚後、学校側は加害者側、被害者側の保護者の話し合いの場を設定。そこで謝罪が行なわれた。その後、加害児童とA子さんの面会の場も、オンライン上で設定された。

しかしそれは加害児童側からのA子さんへの謝罪ではなく、当人同士が互いに謝罪しあうことを目的にした面会だったという。

「その時は、私もすごい病んでいたので、『私も悪かったのかな』って思っちゃって。先生たちにすごい説得されて、半ば無理やり謝罪させられた形でした。

いじめてきた子たちも一応は謝罪してくれましたが、『悪いとは思っていない』という態度で、形だけに感じました」

いじめ被害を話してくれたA子さん(撮影/集英社オンライン)
いじめ被害を話してくれたA子さん(撮影/集英社オンライン)
すべての画像を見る

その後、学校側はA子さんと加害児童が顔を合わせないように、それぞれを別室登校にすることで対応。

「学校に行けなくてもいい」という覚悟を持っていじめを告白したA子さんも、学校から「来てほしい、もう大丈夫だよ」と説得されたことで、勇気を出して登校することにした。

しかし……。

「ある日、学校に行くと加害児童が別室登校の場所ではないところにいて、鉢合わせてしまったんです。『会うことはない』と聞いていたからパニックになってしまいました」

A子さんの母親が語る。

「加害児童の保護者の方が、学校側に別室登校についてクレームを入れたようです。結局、加害児童は普通登校を再開し、娘だけが別室に追いやられました。

卒業式でも加害児童が壇上で証書を受け取る一方で、娘は父兄席で泣きながら参加し、後から一人、別室で証書を受け取りました」

A子さんの保護者が投稿した卒業式の様子(写真/白岡市いじめ被害保護者SNSより)
A子さんの保護者が投稿した卒業式の様子(写真/白岡市いじめ被害保護者SNSより)

卒業後の進路についてA子さんは当初、同級生たちの多くが通う予定の中学校への進学を望んでいた。

しかし、いじめ発覚後の加害児童の態度や、加害児童が周囲に広めた『いじめられる側に原因があった』といった悪評に苦しめられ、同じ市内の別の中学校へ進学先を変更することを余儀なくされたという。

「頑張って馴染もうとしたんですが、夏休み明け頃から『金銭問題を起こしたから別の中学に行ったんだ』みたいな、事実とは違う噂が流れるようになって。

小学校の友達から聞いた話によると、加害者側は中学になってからも私の悪口や、嘘の噂を流して、『あれはあっちが悪かった』と言いふらしていたそうです」