昼寝の時間帯に防犯カメラの死角で…
説明会には理事者側としてC社の社長ら6人に加え、B園の女性園長も出席し、午後6時30分に開会した。
保護者は約30人が出席し、予定を1時間超える午後9時ごろに終了した。
しかし配布された説明会資料にはプライバシー保護名目で録画や録音を禁じたり、SNS発信を制限する「お願い」が明記され、社長も質問にしきりに首を傾げたりチグハグな答えを繰り返すなど、全体的に保護者の神経を逆撫でするような内容だったようだ。
集英社オンラインが入手した説明会資料の第2項目には「山城容疑者が逮捕された経緯」として8月16日の「事件発生」から10月9日の「逮捕連絡」までを掲載。
これによると、8月20日に被害男児の保護者からB園長に相談があり、山城容疑者を出勤停止にし、同29日に保護者に山城容疑者を「異動」したと通知。
翌30日に警視庁から山城容疑者の捜査開始の連絡が入り、9月5日に任意同行、同17日に「本人からの申し出により、山城容疑者が退職」、10月9日に警視庁から山城容疑者逮捕の連絡が入ったと明記されていた。
要するにB園が被害相談を受け、警視庁が捜査を開始しているにもかかわらず山城容疑者を「解雇」せずに「辞職願」を認めていたことになる。
また資料は8月16日発生の「事件の内容」について、次のように列挙した。
・当日は台風の接近により園児数も少なく、合同保育を実施
・昼寝で寝付けない園児を連れて山城容疑者が隣の保育室で遊ぶ
・山城容疑者が死角を作り園児と遊ぶ
・死角のため防犯カメラにその様子は映っていない
・遊んでいた時間は1時間程度で、その間に園児や他職員の出入りはあった
・昼寝時間の終了と共に、起床した園児と合流する
こうして発生した「事件」の防止策として資料に明記したのが「当園には男性保育士を配置しない」「防犯カメラの増設で死角を減らす」「不定期な園内巡回」「園から本部への報告の徹底」「保護者が利用できる相談窓口の設置」「研修の強化」の5項目。
さらに「在園児・保護者の心のケア」としてカウンセリングや相談を実施するという文言もあった。