「摘発直後は反動で店が混む」

10月2日に摘発された店舗以外にも、都内だけでなく全国各地にハプバーは点在する。当たり前だが、摘発翌日はどこの店も閑古鳥が鳴く。しかしその反動か、週末にはこんな現象が起きるとか。ハプバー生みの親は言った。

「そりゃみんな摘発直後はビビって来ないけど、その反動で週末は混む。昔は単女(単独で来る女性客のこと)なんていなかったけど、今は単女のほうが比率的には多いとすら聞くよ」

ハプバー生みの親の名は川口敏喜(67)。「川口は偽名だけど下の名前は本名ね」と笑う。2000年に元祖ハプニングバー「Purety(ピュアティ)」をオープンさせたが、「もう十分やった」と昨年、店を閉めた。

かつての店の前に案内してくれた川口氏
かつての店の前に案内してくれた川口氏
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――元祖ハプニングバーと言われる店はどのように考案し、どんな業態でオープンしたのでしょう。

川口敏喜(以下、同) 最初からハプニングバーって名前があったわけではないです。開店前にもいろんな経緯があったんだけど、私が店を開いたときは、同じ趣味の変態仲間たちは私のことを知っていて、仲間うちでは“普通のバーではない”という暗黙の了解があった。

オープン直後はその仲間たちで盛り上がったものの、新規客が来なければだんだん面白みがなくなるでしょ。だから最初は3ヶ月連続で毎月100万の赤字。まずいなと思って『日刊ゲンダイ』に広告を出したんです。

――どんな広告ですか?

21世紀の変態バー…いやアダルトバーだったかな? そんな感じの三行広告で会員制とも銘打って。反響があって問い合わせはたくさん来るものの、変態客が集うには少々時間がかかった。

それである72時間ドキュメンタリーみたいな番組に感化され、どうせ暇だしGWの3日間、ぶっ通しで営業したんです。そしたら北海道だとか地方からの変態客が集った。それ以降、当初盛り上がってた仲間たちなども戻ってきたんです。