私立高校と公立高校の差は埋まりつつある

そもそも、子どもの教育費は、公立か私立か以外にも、実家通いか下宿か、どのような学部に入るのか、留学するのか、といった複数の要素の組み合わせで決まります。不確定要素が多く存在し、完全には予測できません。

さらに重要なのが、「国などからサポートを受けられる」ということ。

拙著『僕らを守るお金の教室』でも詳しく解説していますが、教育費をサポートする制度はたくさんあり、近年さらにパワーアップ中。世帯年収などの条件にもよりますが、私立高校に通ったとしても、支援制度を利用すれば公立校との授業料の差はかなり解消できます。また、今後さらに支援制度が手厚くなる可能性も大いにあります。

事実、高いと思われていた私立高校と公立高校の差は埋まりつつあるのです。

「子ども1人育てるのに1500万円かかる」は本当? 元国税専門官が解説する教育費の真実_2

とはいえ、まったくお金のことを考えずに生活するのもまた危険です。

これまでの流れも踏まえて、次の3点を意識してみてください。

①まずは大きくライフステージごとのお金防衛術を学ぶ → お金の不安を軽減
②目の前の問題に目を向ける → お金の不安の検証
③目の前の問題を解決するために、お金防衛術を活用する → お金の不足を解決


将来使えそうなお金防衛術の存在を大きく知っておき、そのうえで目の前の問題に意識を向ける。

・「お金の不安」を軽くして、目にかかった雲を振り払う
きれいな目で現実をとらえて、「お金の不足」に着手、解決する

という手順は、一生涯にわたりお金の問題に健全に対処する基本ステップです。

不安に惑わされずに生きましょう!