「子ども1人育てるのに1500万円かかる」は本当? 元国税専門官が解説する教育費の真実
少子化が進む一つの要因に経済的な不安が挙げられる。子どもを1人育てるのには相応のお金が必要になるが、その正確な数字とは? 誰も教えてくれない「じつはそこにあるお金の話」を元・国税専門官が人生のライフステージごとに徹底解説した『僕らを守るお金の教室』(サンマーク出版)より一部抜粋、再構成してお届けする。
僕らを守るお金の教室 #1
ピンチの時こそ「お金を守る方法」を探そう
とはいえ、貸与型奨学金も活用法次第。
貸与型奨学金は、普通に銀行などでお金を借りるよりも条件が優遇されています。金利がかからなかったり、返済期間を長くとってもらえたり……メリットもあるので、一概にダメとは言えません。活用次第で強力なお金防衛術となります。
給付型と貸与型を組み合わせることで、よりお金の問題を解決しやすくなる、なんてことも。
なかには借入タイプでありながら、状況によって支給タイプに変化する特殊なものもあります。
たとえば、低所得者や高齢者、障害のある人などの生活を経済的に支えることを目的とする「生活福祉資金貸付制度」。
一定額のお金を無金利で借りられる制度ですが、返済時期が来た後も病気で働けなかったり、失業したりして、経済的に苦しい状況が続いた場合、返済猶予や返済免除を受けられます。状況次第では、借りたお金は返さなくてよくなるのです(*)。
(*)連帯保証人を立てた場合のみ。連帯保証人を立てなくても借りられますが、その際は年利1.5%。新型コロナのときは特例として「無利子・保証人不要」でした。
不安はピンチになったときの姿を想像して生まれますが、このように、ピンチのときにも「お金を守る方法」は存在してくれています。
それを知るだけでも、心が少し軽くなりませんか?
写真/shutterstock
2024/8/26
1,760円(税込)
320ページ
ISBN: 978-4763141613
生涯お金量が1千万円変わる
生まれてから死ぬまでのお金の話。
◆知らないと払いすぎたり、もらい損ねたり……
身を助けるお金の知識を1冊に集約!
◆一生分のお金の話、確認・予習にベストな内容!
東京国税局・元国税専門官が解説!
「僕らのまわりには
どんなお金の話がある?」
元・国税専門官が解説する
誰も教えてくれない
「じつはそこにあるお金の話」。
知らないと、お金はするする抜けていく――。
育休復帰後、「社会保険料」は下げられる/小・中・高・大、それぞれに設定された「給付金」/お金がなくても「留学」する方法/「スキルアップ」に出る補助金/「起業」「独立」で使える助成金/医療費には「上限」がある(100万円→8万円台に!)/申請しないともらえない「年金」……
出産・教育・仕事・家・病気・老後。
人生のライフステージごとに大事なお金の話を解説。
稼ぐまえに知っておきたい
お金と自分を守る「お金の知」。
【目次】
はじめに お金は減っても気づかない?
0章 僕らの世界にただようお金
1章 人の誕生――出産で最大「50万円」もらえる
2章 教育――お金がなくても「留学」したい
3章 仕事――「スキルアップ」しながらお金がもらえる
4章 住まい――「災害」で家が壊れたら?
5章 病気・ケガ――100万円の医療費が「8万7千円」に
6章 老後――老後、毎月「5万5千円」不足? など