ハンバーガーブランドの確立で大量出店の準備

店舗数と1店舗当たりの平均月商の推移を見てみると、平均月商は2017年度まで停滞しているが、2018年度から上向いているのがわかる。2013年度から2017年度までの平均月商は828万5000円。2018年度は前年度比6.7%増の884万7000円だ。500円ランチ効果が通年で寄与した2019年度は10.6%増の979万2000円まで上昇している。

※決算説明資料より筆者作成
決算説明資料より筆者作成

2021年度からはコロナ禍の巣ごもり需要も業績を後押しした。絶妙なタイミングで生み出された500円ランチが、思いもよらないコロナ禍特需の大波に乗り、一気に業績が押し上げられたのだ。2021年度からは毎年30近く店舗数が増加している。

ケンタッキーは中期経営計画にて「エブリデイブランド化」を掲げている。ハンバーガーを充実させることにより、フライドチキンショップからのさらなる脱却を図っているのだ。メニューには豊富な種類のハンバーガーもずらり並んでいる。それらのセットには得意のフライドチキンを加えるなど、他のファーストフード店との差別化ポイントもある。

ハンバーガーショップという側面を持つことにより、出店拡大の素地を高めたのだ。