客待ちエリアを拡大する立ちんぼ
はたして実際はどうなのか。5月16日夜8時ごろ、新宿・大久保公園を訪れてみると、そこに以前のような盛り上がりはなかった。
4月初旬ごろまでは15~20人ほどの女性がズラリと立ち並んでいた公園近くの路地も、この日は4、5人といったところ。
しかし、大久保公園周辺から一本入ってラブホテル街へと向かう道には、7、8人の女性が立ち並んでいる。見たところ10代後半~20代前半がメインで、ヒザ上のワンピースに厚底ブーツを身に付けた、いわゆる”地雷系“ファッションの女性も多い。
その中の一人は、親子ほどの年の差がありそうな中年のサラリーマンらしき男性から声をかけられ、交渉がまとまったのか、ラブホテル街へ向かって歩いていった。
この状況について、立ちんぼ歴5年のサキさん(仮名・20代)はこう語る。
「今、一番人気なのは大久保公園からラブホテル街へ向かう途中にある飲食店や薬局の前あたりかな。大久保公園沿いには2、3人しかいないのに、こっちのほうには10人以上いる日も珍しくありません」
大久保公園からおよそ100メートルほど離れたバッティングセンターや、西武新宿駅に向かうガードレール沿いで客待ちする立ちんぼもいるというが、そこまで範囲を広げる理由についてこう話す。
「これまで大久保公園のガードレールで立ってたときは、警察が『ここで立ち止まらないで』と拡声器で警告してきたり、『今日はなんでここに来たの?』とあれこれ聞かれたりと、マジでダルかった。それに逮捕された女の子も大久保公園で客待ちしていたところを捕まえられたし。
だから、公園からある程度離れてしまえば、警察もまだマークしてないのか、絡まれることはない。実際にまだ公園以外でパクられた子がいると聞いたことがないので、わりと安心して立ってます」(同)
時刻は夜9時すぎ。大久保公園周辺のガードレール沿いに立つ女性は相変わらず少ないが、例のラブホテル街へと向かう道には10人ほどの立ちんぼが佇む。
そして、それを見定めるように歩く中年男性や、「お前あの子いけよ」などと話しながら物色する若い男性グループが群がるなど、異様なにぎわいを見せていた。