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歌舞伎町案内人と巡る〝交縁〟の現在

2022年10月中旬──。同年3月21日に終わったまん延防止等重点措置の適用期間から半年以上が経つ夜の東京・新宿歌舞伎町は、我が国で新型コロナの猛威が始まる前だった約3年前と遜色ないほど活気が戻っている。
 
JR新宿駅の東口改札を出て、駅を背にしてまっすぐ進み新宿通り、靖国通りと渡って総合ディスカウントストア『ドン・キホーテ』前で立ち止まると、ゴジラのハリボテで知られる、新宿コマ劇場跡地に建設された高層ビル『新宿東宝ビル』が見える。

「なかには13歳の少女も」1万円以下で春を売るトー横キッズから20代のフリー街娼、30代のベテラン立ちんぼまで―歌舞伎町の案内人とめぐる「交縁」路上売春の最前線_1
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昨今、「トー横キッズ」と呼ばれる少年・少女たちが新宿東宝ビルとシネシティ広場に夜な夜なたむろして非行を繰り返し社会問題になっていたこの界隈だが、同時に別の問題も進行する。「トー横キッズ」ばかりが社会を揺り動かす裏で、フリーの街娼、それも10代から20代前半の若い女性が路上で春を売るという特異な現象が起きている。舞台はハイジア・大久保公園外周、路上売春の〝現在地〟だ。