「芸人なんかはじめんかったらよかった」
—では大トリ、ザ・パンチさん(パンチ浜崎・ノーパンチ松尾)。去年のM-1グランプリの取材のときにパンチさんの話出てきましたよね。M-1決勝に進出したものの、その後1年の記憶がないというパンチさんのお話。今回のTHE SECONDでその歴史が塗り替えられるかもしれない。
友保 いやめちゃくちゃおもしろいですからね。寄席でめちゃくちゃウケてますから。
—あの抽選会のときもすごくおもしろかったです。
友保 最高でしたよね。ないですよ、盆踊りで落とすって。本物すぎて(笑)。あのあと浜崎さんと大波さんと三人でタクシーで帰ったんですけど「あれでよかったのかなぁ」って自分で反省してて。
—かわいい。
友保 あんな踊りするやつ反省したらあかんよ(笑)。で、そのあと飲み行ったんですけど「今日は最高だな」「いい夜、ありがとねみんな」「たのし〜」ってご機嫌だったんですけど、あるときスイッチが入って急に目がすわりだした。
—こわい。
友保 パンチさんめっちゃタバコ吸うんですよ。だから話が合うよな。あとあの人新幹線のことを護送車って呼ぶ。セカンドの控室におるときも「何でこんなことしないといけないの」「芸人なんかはじめんかったらよかった」ってずっと文句言うてはる。
小林 でも目的は俺らと一緒でしたよ。とにかく(劇場)単価を上げる。
友保 生活に潤いをですよ。でもパンチさんはとんでもなく手数多いですからね。いつやったか浜崎さん、みんなで喫煙所でタバコ吸ってるときに信じられへん色のヒートテック着てたんですよ。ほんまにあの、何ですかね、ピッコロのピクルスみたいな色のヒートテック着てて。「なんやそれ」って、みんなに「何着てんねん」と。
—ピッコロのピクルス色とは……。
友保 あの、放射能光ってるみたいな色あるじゃないですか。あれ着てて。「パンチのおっさんがなに着てんねん」と。でも「ヒートテックや」って言いはるんですよ。
—ヒートテックにそんなカラー展開ありましたっけ。
友保 ないでしょ。それでもヒートテックって言うから、タグ見せろと。「腰のとこついてるから見てくれ」って、そんなやりとりで20分つぶれました。
—これで出場全コンビの解説が終了しました。ありがとうございます。どのコンビも見事に……個性的でグランプリファイナルがますます楽しみになりますね。
友保 僕らくらいですよ、マトモなんは。なぜなら税金納めてますからね、ちゃんと。先月結構な大金払いましたよ、汗だくでATMのボタン押したよ。
小林 税金はたぶん……みんな払ってるな(笑)。
—とにかく、THE SECONDでのお二人の勇姿を楽しみにしています。
取材・文/西澤千央 写真/高木陽春 Peta Photo Studio