自殺を図ったパチスロ狂

「負けてもギャンブルをやめられない気持ちはわかるけど、さすがに7億円の借金は次元が違うんで、重圧も桁違いだったかもしれないですね。私はあらかじめ使っていい額しか持っていかないので、生活に響かない程度のお遊び感覚です。

でも会社の後輩でパチンコにハマって借金が1000万円を超えてしまったやつがいたんです。そいつは闇金のような怪しい金貸しからもお金を借りて生活も追い詰められ、入水自殺を図ったんですよ。夜の海に肩くらいまで入ったところで、怖くなって自分で警察に通報して保護されて、現場まで数人の同僚と一緒に迎えに行きました。やつが震えながら、怯えた表情を浮かべていた様子は今も鮮明に覚えています。

会社側の温情で、借金を肩代わりして給料から天引きという形で解決できたんですけど、自分もそいつにお金を貸してたんで、自殺されなくてよかったですよ」(大田区在住の40代男性・IT関係)

取材に応じる男性(撮影/集英社オンライン)
取材に応じる男性(撮影/集英社オンライン)

離婚されてもやめられない

「賭け事は楽しいからやめられないよな。俺も若い頃から競馬と競艇にハマっちゃってさ、でも若いと熱くなってどうにか勝とうとするもんだから負け続けることもあるんだよ。もう昔の話だけど、当時は自分を制御できなくて貯金とか全部使っちゃって、『計画性がないから一緒にいられない』って奥さんにも出ていかれちゃったよ。

それでもやめられないからギャンブルってすごいよな。いまだに勝てば済む話だと思って使っちゃいけないお金にも手出しちゃうんだよね」(大田区の60代男性・生活保護受給者) 

質入れしてまで…

「ギャンブルで負け分を取り返そうとすると、前より大きく賭けていくことになるから雪だるま式に負けが増えていっちゃうこともありますよね。私も競馬で同じような経験があります。みるみる貯金が減っていって、消費者金融に駆け込んだことあるからわかりますよ。

あとは他に趣味とかないとハマっちゃうと思うんです。水原さんも忙しい人だったろうから、簡単にできる趣味みたいな感じだったのかな。自分もこの年まで趣味とかなくて結局こうやって競艇に来てるし、とことんやるぞってときには家具とか家電を質屋に入れたこともありましたよ。

独身だし仕事もしてないから他に迷惑かけることないけど、既婚者の水原さんみたいに失って困るものがある人はのめり込んじゃダメですよ」(神奈川県の60代男性・年金生活者)

ギャンブル依存は妻にも迷惑がかかる…水原氏の妻と大谷選手の妻、真美子さん(写真/共同通信社)
ギャンブル依存は妻にも迷惑がかかる…水原氏の妻と大谷選手の妻、真美子さん(写真/共同通信社)