節分での人生初すべりの記憶
——(笑)。
友保 幼稚園のときビンビンに尖ってたんで、まずツノは2本じゃないとあかんのかっていう。ちょっとカマして、ツノを6本ぐらいつけて。で、色もなんか2色とかじゃないですか。
——赤か青ですよね。
友保 そう、色なんかなんでもいいやろと、それで作ってやったんですけど、むっちゃスベったんすよね……。
——子どもながらに「スベる」という感覚はわかったのでしょうか……。
友保 「あ、ちがう」って。浮いたというのはわかった(笑)。今やったら評価されたんですけどね……。あれはほんまに「初スベり」ですよね、人生の。
——人生初スベりは節分のお面。でも鬼なんか誰も見たことないですからね。
友保 いや、NHKの歌でもあった。「つのつのいっぽん赤鬼どん」。鬼のパンツもありましたね。そもそも俺らドリフで見てたんですよ。
——友保さんはドリフみてたんですか?
友保 ドリフみてましたよ。俺らのころは『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』だったけど。でも土曜はやっぱあれやないですか、『キテレツ大百科』。
——『キテレツ大百科』 は日曜ですね。
友保 そや、日曜や。こち亀の前や。めっちゃ見てた。曲もいいんですよ。TOKIOも歌ってたし、俺『すいみん不足』がめっちゃ好きやったんですよ。あとコロッケ作るやつね、キャベツどこいったっていう(『お料理行進曲』)。『キテレツ大百科』は歌がめっちゃいい。みよちゃんがディスコ行くやつめっちゃおもろい。大人になっちゃうやつね(『ボディーだけレディー』)。コロ助みたいなかわいいキャラいないでしょ。マジでかわいいのにあんま評価されてない。
——語尾に「ナリ」ついてますし。
友保 刀の先にタイヤついてるし。
——幼稚園児・友保さん作、キテレツ鬼のお面も、今だったら評価されてたかもしれないですね……。
友保 今やったら評価されたんですけどね……多様性だから。
取材・文/西澤千央 撮影/Peta Photo Studio
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