車中泊ではエコノミー症候群の恐れ…適度な運動を

ペットがいて避難所にいけなかったり、自宅付近にいられるよう、車中泊をする人も多いが、ここで注意が必要なのは「エコノミークラス症候群」だ。

エコノミークラス症候群は、窮屈な座席などで長時間同じ姿勢のままでいることで血液が固まりやすくなり、血管に血の塊(血栓)ができる症状。血栓が血管を流れ、肺に移動すれば、息苦しさや胸の痛みを起こすほか、最悪の場合は死に至ることもある。

古本さんによると、エコノミー症候群の対策として重要なのはまず、定期的に体を動かすこと。足首を回したり、屈伸をしたり、ふくらはぎをマッサージするなどの予防が効果的だそう。

家屋を失い、家族で車で寝泊まりをしている男性(撮影/集英社オンライン)
家屋を失い、家族で車で寝泊まりをしている男性(撮影/集英社オンライン)
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また、被災地ではトイレを控えたいなどの理由で水分をセーブする人も多いが、エコノミー症候群の被害を減らすためにも水分補給は絶対だという。

「寒いと運動不足にもなりやすい。トイレに行く際に、必ず屈伸をするとか、時間を決めて定期的に足首を回すなど、なるべく意識して体を動かしてほしい」

そのほかにも、避難所での生活が長引くことで高齢者の腰痛や肩こりなどが悪化する場合もある。また、食事の変化やストレスから腸内環境が悪化し下痢などの不調がおこることも考えられる。

「物資不足の解消など、いち早く環境が整うことが重要。大変な思いをしていらっしゃいますが、環境が整うまでは、自発的にストレッチなどの適度な運動や水分補給、深呼吸などを意識してほしい」と再度、呼びかけた。


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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班