「息子を死なせたのに平気で暮らしてて怖かった」
田代被告は2022年4月22日ごろ、自宅で息子の空来(そら)ちゃん(当時2歳)の頭に暴行を加え、翌23日になって119番通報し、空来ちゃんは病院に運ばれたが、頭部打撲による頭蓋内損傷で死亡が確認された。
死因などから不信感を抱いた病院が警察に通報して捜査が始まり、今年2月21日に傷害致死の疑いで田代被告が逮捕された。
近隣住民が当時の様子を振り返りながら安堵の息を漏らす。
「母親が逮捕される半年ほど前から、警察に捜査の協力をお願いされて、うちの庭にカメラを置いてたんです。それから私たちも母親の行動が気になって見てましたが、今思えば息子を死なせたのに平気で暮らしてて怖かったですよ。
逮捕されてまもなく、カメラを外しにきた警察に『もう母親はここに帰ってこないのか』と聞いたら『戻ることはないでしょう』ということでした。翌月くらいには部屋の片付けもされてたみたいで、今は空家なのでひと安心です」
田代被告はその後の調べで、2022年4月8日にも空来ちゃんに暴行を加えていたとして、暴行容疑で今年3月13日に再逮捕されている。起訴状によると、自宅で空来ちゃんの右手首付近を左手で掴んで持ち上げ、下腹部付近を右足で蹴る暴行を加えたとされるが、田代被告は逮捕時には傷害致死、暴行のいずれについても否認している。
「空来ちゃんの遺体には複数のアザがあり、日常的に虐待を受けていた可能性があった。また、田代被告は空来ちゃんの妊娠時に一度も検診を受けておらず、出産前から要注意人物としてマークされており、空来ちゃんは出産後すぐに児相に一時保護されていた。
昨年3月末に空来ちゃんの保護は解かれたが、事件発生に伴い児相の対応にも検証が必要とされ、外部有識者委員会により今年11月21日に結果が公表された。初公判は来年に検討されているようだ」(社会部記者)