インフルエンザなのに高熱が出ないことも
例年、インフルエンザは12月ごろから流行し始めますが、今年は散発的に流行がみられ、東京都は、9月12日に早くもインフルエンザ「流行注意報」を発表しています。全国的に見ても、10月は学級閉鎖になる教育機関も増えました。その後、流行は11月中旬に減少傾向に転じ、下旬にまた増加するなど、今年のインフルエンザの傾向はなかなか読みづらいです。
ここ数年、新型コロナウイルス感染症がフォーカスされ続けていましたが、インフルエンザは例年、国内感染者数が推定1000万人と言われていて、季節問わず気を付けなくてはいけない感染症です。
インフルエンザはA型またはB型インフルエンザウイルスの感染が原因で発症します。
感染すると1〜3日の潜伏期間後に発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉・関節痛などが突然現われ、続けて咳、鼻汁などの上気道炎の症状も出ます。
風邪や、コロナウイルス感染症の感染症との症状の違いをよく聞かれますが、実はそれほど明確な違いはありません。
あえて言うなら、風邪に比べて、インフルエンザは関節が痛くなることが多いくらいです。
また、38℃以上の高熱=インフルエンザというのも間違いです。熱が高くなくて上気道炎の症状のみでもインフルエンザに感染していることもあります。
よく誤解して熱がないから普通の風邪だと思い、会社や学校に行き、知らずに感染を広めている場合もあります。
医者でも初見ではなかなか見分けがつきにくいので、上気道炎の症状がつらいなどあれば、検査しましょう。
検査は病院に行かなくても、薬局で販売されている市販の検査キットでも結果がわかるので、これから本格的な流行のシーズンを迎える前に常備しておくと安心です。